介護職としての私

社会福祉法人 一燈会 はな畑

コミュニケーションをとることが好きだから、
看護師より介護職を選んだ。

福田優奈 さん

施設
社会福祉法人 一燈会 はな畑
職務
高齢介護
経歴
看護助手を経て入職。現在半年

この職業を目指したきっかけは?

もともと看護師になりたくて、病院で看護助手として働いていました。実際に看護師の仕事を見ていると、看護師の仕事は患者さんとコミュニケーションをとる機会は少ないのだなあと感じました。私は人と話をする事が好きなので、看護師には向いていないのではと思い、介護職を志望するようになりました。

私の母も介護の仕事をしていて、いろいろ話は聞いていたので、以前から介護職の仕事に興味を持っていたというのもきっかけの一つです。母からは仕事の大変さなども聞いていましたが、介護の仕事に対するマイナスイメージは全く持っていませんでした。母が仕事を一生懸命頑張っていたからだと思います。私が介護の仕事に就くことも応援してくれています。母は私が人とコミュニケーションをとることが好きだと知っているので、「向いてるね」と言ってくれました。母には仕事の悩みや相談などもできるのでとても心強いです。

今の職場を選んだのは?

半年前に県外から引っ越してきたのですが、こちらでも介護の仕事をやりたくて探していました。求人情報を見ていたら、家から近い「はな畑」を見つけ、「ここしかない!」と応募しました。夜勤もあるので家の近くの職場を探していました。
お天気の良い日は富士山が見えます。周囲は住宅地や畑、近くには川も流れていて、のどかな良い場所です。隣には施設関係者の畑があり、お客様(注:(福)一燈会ではサービス利用者・入居されている方々をお客様と呼んでいます)と一緒に野菜を収穫することもあります。

今の仕事の内容は?

はな畑は、1階がデイサービス、2階は認知症の方のグループホームになっていて、私は2階のグループホームを担当しています。お客様は現在9名入居していらっしゃいます。仕事の役割分担や担当は特に無く、お風呂介助・排泄介助・食事介助・レクリエーションなど、生活全般をひと通り見ています。1ヶ月ぐらいで仕事は覚えることができました。

夜勤も週1~2回のローテーションで入っています。一人なので夜勤中は寝ることはできません。もちろん休憩をとる時間はありますが、救急の対応もあるので現場を離れることはできないです。救急の場合、夜勤者一人で対応しなくてはならないので最初は大変でした。それ以外は洗濯物を畳んだりゆったり過ごしています。

夜勤明けの朝食は夜勤者が作ります。今日は夜勤明けなので、私が朝食を作りました。献立は、スクランブルエッグ・豚挽き肉とキャベツ炒め・ごはん・お味噌汁・ヨーグルト・フルーツです。毎日の献立は決まっていないので、バランスよく野菜もたくさん取れるように自分で考えます。入居者の方に食べたいものを聞いて作ることも多いです。皆さん、職員と同じぐらい、よく食べてくださいます。だから皆さん元気なんだと思います。

病院とグループホームの違いはありますか?

グループホームには看護師が常時いるわけではないので、最初のころは、健康管理など責任が重いなあと感じていました。でも今は慣れてきたのと、オンコール対応(医療者が緊急時には対応する)してもらえるという安心から、不安は無くなってきました。

はな畑はターミナルケアも行っているので、ここが最期の場所の方もたくさんいらっしゃいます。高齢の方だと、住み慣れた場所で穏やかに最期を看取って欲しいという選択をされるご家族が多いです。夜勤の時に最期を迎えるという場合もあります。そいういう時に立ち会うのは勇気がいることですが、看護現場ではそのような場面が毎日のようにありました。私は看護助手としての医療現場での介護経験があるので、それがいまの仕事にも活かされていると思います。

今の仕事で大事にしていることは?

少しでもお客様が気持ちよく過ごせるようにといつも心がけています。お客様を常にいい状態で次の勤務の方に受け渡すことが大切だと考えています。イヤな思いをしているお客様をそのまま次の勤務の人に引き継いでしまうと、次の人が大変になってしまい、結果的に他のお客様をにも影響してしまいます。

例えば「帰りたい」と言うお客様に対して、どうしたら穏やかにお客様の気持ちが平静になるのかを考えながら、冷静に対応するようにしています。「帰ります」と言われることはしょっ中あり、しかも一人だけでなく、ほかの方にも連鎖してしまうんです。その対応をそれぞれの方にしていくのですが、日中いかに楽しく、気持ちを平静に、帰りたいと思わないように過ごしていただけるかを常に考えて、冷静に対応するよう心がけています。対応の仕方は、お客様によって、また場面によっても変わるので、先輩達の対応を見て参考にしています。 お客様から「ありがとう」と言われると嬉しいし、次も頑張ろうと思えます。
尿や便失禁などの汚染物の処理は大変ですが、お客様から「ありがとう」と言われると嬉しいし、次も頑張ろうと思えます。

今の仕事で感じるこの仕事の専門性とは?また、それに向けて取り組んでいることとは?

お客様のプライバシーを配慮して、お客様の笑顔が見られるようにすることを大切にしています。そのためにご家族との対応や伝達をきちんとしていくことがとても大事だと考えています。お一人おひとりの色々な要望があるので、それぞれにきちんと対応していこうと思っています。例えば、「おうちに帰りたい」という方には、ご家族に面会に来ていただいたり、あるいは、お家に電話して娘さんの声を聞くと安心されたりと、その場その場で必要な対応を判断していくことが専門性なのだと思います。
笑顔を見るために一番心掛けていることは、その方の好きな事や昔の事を聴くことです。とても喜んでくださいますし、昔のおもしろい話もたくさん聴けます。コミュニケーションをとる事が好きなので自分も楽しいです。

仕事とプライベートの両立(ワークライフバランス)は?

今付き合っている彼と将来は結婚したいと思っています。休みのときは、彼と出かけるのが楽しみです
夜勤明けでも寝ないでそのまま遊びに行くこともあります(笑)。渋谷のハロウィーンにも行ってきました!
結婚してもこの仕事は続けたいと思っています。彼も理解してくれています。家庭を持っていきいきと働いているお母さんが職場にもたくさんいらっしゃいます。産休・育休、介護休暇もとれるので、女性が安心して働ける職場だと思います。

職場でのこぼれ話があれば

現在、スタッフ総勢14名なのですが、みんな和気あいあいと毎日楽しく仕事しています。おもしろい職員の方がいらっしゃって、みんなを笑わせてくれます。結束力が強く、チームワークが良いです。

今後の目標は?

国家資格である、介護福祉士を目指して頑張っています。

介護の仕事に興味がある人に一言

やりがいのある仕事です!
親もいずれ介護が必要になるかもしれないので、その際に手助けができるようになりたいです。

施設の人から

理事:勝俣 慶子さん

最初の面接の印象では、“今どきの若者”という感じなので、「介護の仕事に慣れるまで時間かかるかな、育てるのは大変かな」と心配したのですが、全く違いました。
もともと看護助手をやっていたということもあるのでしょうが、仕事の飲み込みが速く、お客様への理解もあり、介護という仕事も良くわかっています。彼女の仕事ぶりを見て先輩達もびっくりしていました。何かあった時に「あっどうしよう..」とパニックになってしまう職員が結構多いのですが、彼女はそうならない。冷静にサラッと対処しています。すごいなと感じています。

普通の若者らしく介護に向いてない遊びばっかりしている子ですが、まだ入社して半年でも正社員として夜勤もしっかりこなせる。育ちも伸びも速い。
「若いから介護の仕事は難しい」ではなく、「目線を変えたらこんな金の卵がいるんだ」ということを教えてもらいました。これは大きな発見です。


グループホーム・デイサービスセンター はな畑のご紹介

経営主体:社会福祉法人 一燈会

神奈川県平塚市横内3115

電話:デイサービス 0463-51-4151/グループホーム 0463-51-4152

http://www.ittokai.or.jp/hana_hatake/index2.html

開所:平成16年

定員:デイサービス 1日定員:10名/グループホーム 1ユニット:9名

デイサービスが併設されたグループホームです。
自家菜園で取れた食材を使って『手作り料理』、お客様には、収穫から調理までお手伝い頂けます。
私達が大事にしているのは、同じ立場になって一緒に悩むことから始める『バリデーションケア』です。


<平塚の海>

社会福祉法人 一燈会の理念

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