介護職としての私

特別養護老人ホームスプリングガーデン瀬谷・泉正園、高齢介護 2年目 / 4年目

自分なりに工夫して、その人らしい生活をコーディネイト

渡邉宏太さん

施設
特別養護老人ホーム スプリングガーデン瀬谷
職務
高齢介護
経歴
大学(福祉学科専攻)卒業後、新卒で勤務
現在2年目

この職業を目指したきっかけは?

大学の付属高校出身で、進学時の専攻選びでもともと興味を持っていて福祉学科を選びました。進学後も学んでいく中で興味は膨らみ、福祉の業界で働きたいなと思いました。

今の職場に就いたきっかけは?

実際に施設の中を見学して、雰囲気も見て決めようと思っていました。その際に施設長が「人生の先輩のお世話をすることは素晴らしいことだよ」と言葉を掛けてくれて、感銘を受け、自分はここで学びたいと思い今の施設を選びました。

普段の仕事で取り組まれていることは?

私は学生時代に野球やバスケットボールをやっていました。施設で定期的にあるレクレーションのとき、私はその経験を活かして体を動かすレクレーションなどを担当しています。やわらかいボールを使ってプログラムを進めていくと、参加者の表情が和らぎ、なんとなくあったかくなったような気がします。

なかなかお参りに行けない入居者のために職員たちで手作りした鳥居

1年目を終えて振り返ってみて、印象に残っていることなどは?

自分が入職した時に初めて担当になった利用者さんは印象深く、この先も忘れないだろうなと思います。最初に担当した方はあまり喋られない方で、表情もあまり出さない方でした。亡くなられる3日前くらいに(自分が連休に入ってしまうので)挨拶に行った時、自分の声に反応してくれていたような気がしました。自分の主観も入っていたかもしれないですが、表情が少し緩み、温かいものを感じました。

今の仕事で感じるこの仕事の専門性とは? また、それに向けて取り組んでいることは?

この仕事をしていて思うことは、「昨日の利用者さんと今日とは違う」ということです。昨日見られなかった一面を今日、見るかもしれない。日々刻々と変わっていくことを感じるので、細かいところの気づきや観察を大事にしています。
2年目となった今年の目標は、1年目で身につけたものを応用しつつ、利用者さんの小さな変化や可能性に気づく部分に力を入れたいなと思っています。

今年から「居室担当」というユニット内でマンツーマンで状況をずっと見ていく役割を2名分担当しています。
その方の朝から夜までの流れをまとめている表のようなシート(24時間シート)を作成して、食事の時間や服薬の時間、会議で気になったことなどを記載して、1日の流れを把握しています。状況に応じて、いつもよりトイレの間隔を狭めて増やしたり、食事のタイミングや場所を気にしたりしています。

当園の目標が「その人らしく」ということもあって、利用者さんが24時間、その人らしく過ごせる環境づくりをサポートするため、24時間シートをうまく活用しています。人によって過ごし方が違う部分をフォローするためにも使われています。
自分はまだ全然できていない部分もありますが、施設長、周りの先輩たち、看護師などの専門職からも助言をもらいながら、なるべくチームで寄り添いサポートしていけるので心強いです。

お休みのときの過ごし方は?

休みの日にはギターを弾いたりしています。時々は大学の時の友人とスタジオで合わせたり、ライブを行うこともあります。
他には古着が好きで、古着屋さんめぐりや中古のCDショップを回って気分転換しています。
この前は施設長や職員で横浜スタジアムに野球観戦に行きました。決まった応援球団はないですが雰囲気を楽しんでいます。

何かあったときに相談できる人はいますか?

入職した時に指導担当をしてくれた1つ上の先輩です。男性の職員で、いちばん親しみやすいです。
私が入職したとき、この施設に来てくれて嬉しいと言ってくれました。

今後の目標は?

社会福祉士の資格を持っているので、その資格を使ってより広い範囲での支援や、地域貢献などの仕事をしたいと思っています。
もっといろんな職種の方ともかかわって、視野を広げていきたいと思っています。

施設の人から

スプリングガーデン瀬谷 施設長 石川友紀さん(左)

渡邉さんが素晴らしいのは、利用者さんに優しいのはもちろんですが、職員にもすごく気遣いができている点です。彼は退勤の時に一緒に働いている仲間みんなに挨拶をして帰ります。自主的にやっていることが素晴らしいです。
私としては、彼には泉正会を担ってくれるような職員になってもらいたいと思っています。彼は社会福祉士の資格も持っており、いろいろな分野で活躍してもらいたいので、ここだけで留まってしまうのでなく、法人の中にある地域包括支援センターや居宅介護支援など、幅広い分野で活躍してもらいたいと思っています。
現場で働き、現場を知ることでより社会福祉士としても活躍できると思っています。

晴れた日の屋上から

特別養護老人ホーム スプリングガーデン瀬谷のご紹介

社会福祉法人泉正会 特別養護老人ホーム スプリングガーデン瀬谷

〒246-0035 神奈川県横浜市瀬谷区下瀬谷1-27-25

電話:045-304-0241

http://www.senshoukai.com/spring_garden/

設立:平成17年

定員:90名(入居85名、短期入所5名)

個室型の老人ホームを求める声の高まりを受けて、全室個室のユニット型特別養護老人ホームとして開園されました。
敷地の広さが特徴であり、ショートステイと合わせて計90部屋を用意しています。
利用者が自分らしく生活を送れることを送れることを運営方針に掲げており、レクリエーションや外出の機会を数多く設け、明るく毎日を過ごせるような空間づくりに力を入れています。




続けていることを胸に、次につないでいく

若山貴紀さん

施設
特別養護老人ホーム 泉正園
職務
高齢介護
経歴
大学(心理福祉学科専攻)卒業後、新卒で勤務
現在4年目

今の職場に就いたきっかけは?

父親から勧められたのがきっかけです。自分でも実際に訪れてこの雰囲気が気に入って選びました。何より、職員と利用者さんが楽しそうに話していました。
医療的な面をサポートする看護師とも連携がよく仲がいいです。

大切にしていることは?

他の職員のサポートをすることを心がけています。自分の仕事はもちろんですが、フォローできるところは助け合い、お互い助け合うことでできた時間を現場での丁寧な見守りに繋げるようにしています。
一年目、二年目の慣れない時に先輩がそうしてくれたことがきっかけで、四年目となった自分も周りをサポートできるように心がけています。

印象に残っていることは?

施設に新しく来た方で、「家に帰りたい」とつぶやいている方がいました。その気持ちを分かりつつ、少しずつ話をうかがったり、声をかけたりしながら、ここでの生活の過ごし方やリズムを、急がず、その方のペースで考えていきました。ある日、その方に笑顔が見られました。そういった瞬間は印象に残っています。ここにいる70人の方々が、自分らしく生活できることをいちばんに思っています。
ここでは、外出週間というのがあり、私はその担当になりました。私は利用者さんたちとのズーラシア遠足を企画し実行しました。みなさん楽しんでくれて、何より自分自身も楽しかったです。
今後もこういった機会が増やせて行ければいいなと思っています。

今後の目標は?

まずは介護福祉士の試験に合格することです。
それからケアマネジャーを経験してみたいなと思っています。

施設の人から

泉正園 理事長 渡井克正さん(右)、事務局長 二見茂美さん(左)

泉正園に来た彼の言う「僕はあまり色々なことが続かなかった」という言葉が印象的で、施設で働くことが決まったとき、ご両親からも長く続かないのではと思われていると言っていました。それでも彼は泉正園での仕事を楽しみ、もう四年目になっています。今までになく長く続いていると言ってくれたことが嬉しかったです。
最近一人暮らしを始めたと聞いていて、それでも遅刻も早退もなくきちっと職務に取り組んでくれているところが純粋に偉いなと思っています。
手際が良く、合理的に物事を考え、自分の中でしっかり組み立てが出来ていると感じています。いろいろな経験を積んで、彼に合った仕事をしていって欲しいと願っています。

特別養護老人ホーム 泉正園のご紹介

社会福祉法人泉正会 特別養護老人ホーム 泉正園

〒252-1114 神奈川県綾瀬市上土棚南1丁目11−20

電話:0467-70-1888

http://www.senshoukai.com/senshouen/

設立:平成8年

定員:130名(入居54名、短期入所16名、デイサービス45名、ケアハウス15名)

地域に貢献できる存在を目指して1996年に開園されました。
特別養護老人ホームのほか、ショートステイ、デイサービス、居宅介護支援、ケアハウス、地域包括支援センターなど、多岐にわたるサービスを提供しています。
地域交流館「はなね」をオープンさせ、より地域に根づいた存在になるべく、地域の方々の声、ご利用者様の声に真摯に耳を傾け、時代のニーズに応じたさまざまなサービスを提供しています。

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