入居者の方が過ごしやすく笑顔で生活できるように。
新たな自分を発見することも介護の魅力です。
田中翔太 さん
- 施設
- 特別養護老人ホーム ジョイヴィレッジ
- 職務
- 高齢介護
- 経歴
- 高校(普通科)卒業後、新卒で勤務
現在2年目
この職業を目指したきっかけは?
高校3年の時に担任の先生から、同じグループの崎村調理師専門学校で夏休み期間中に介護職員初任者研修の講座を行っていることを聞いて、その講座に参加し、介護職員初任者研修の資格をとったことが最初のきっかけでした。
当時、高校を卒業して就職する予定でいたので、就職の幅を広げるため、また、介護の知識は今後の人生で何か必要になるのではないかと思い、受講しました。
そのご縁で東洋会に就職して、ジョイヴィレッジに配属されました。
現在の仕事内容は?
介護度が3~5の入居者さんの食事やトイレなどを手助けする介助などを行っています。
僕は4階のユニットで、3名の入居者さんを主に担当して、その方たちの生活を支援し、体調の変化などに気を配っています。 何かあれば医療やリハビリの人とも相談して解決していきます。
施設内には各種の委員会があります。僕は広報委員会に入っていて、広報誌の「ヴィレッジタイムズ」を3ヶ月ごとに発行しており、その中で機能訓練指導員のコーナーを担当しています。
この「ヴィレッジタイムズ」は行事や普段の様子を掲載してご家族にもお送りし、施設の様子を知ってもらうためのツールでもあります。広報委員は若手が多く、全部手作りで編集・発行をしています。ですが、多くの人に「外に頼んだの?」と言われます。僕は昔から子どもを対象としたボランティアで 写真を撮ったりしていたので、そうした経験が生かせています。
仕事で大事にしていることは?
普段一人でいる人が行事やボランティアさんの活動に参加した時に、笑顔になるのを見るのが嬉しいです。普段の生活でもちょっとした工夫で笑顔になってくれると思い、いろいろと試して取り組んでいます。声のかけ方一つでも入居者さんの反応が変わるので、少し変えてみるなどの工夫をしています。それが“成功”した時が一番やりがいを感じます。入居者さんの家族の方にも安心していただきたいので、命を預かっているという自覚を持って対応しています。本当に人のために働くことで、自分にはこういう一面があったんだ、と発見することもありました。これからも、入居者さんの笑顔を大切に、ケアしていきたいです。
今後の目標は?
現在入職2年目で、3年目になる来年は介護福祉士の資格を取るため、介護職員実務者研修を受講しようと考えています。
この他、月1回、認知症、事故防止、看取りケアや、感染症対策について、施設内の介護福祉士やケアマネジャー、外部の方などによる1時間ほどの内部の勉強会があるのですが、それに積極的に参加しています。
試験対策はもちろんですが、自分のスキルアップにもつながっています。
今の仕事で感じる、この仕事の専門性とは?
認知症の方が、時間が分からなくなっていて不安にされている時に、先輩の声かけ1つで心を落ち着かせる対応を見て、すごいなと思いました。それまでは、介護というと直接介助のイメージしかなかったのですが、その場面を見て、自分も声かけに気を付けるようになりました。
日々の生活でその人の行動パターンを観察して、経過を観察することも仕事の一つなんだと実感しています。1年経ったくらいで、自分でも、毎日の入居者さんの様子を見る中で、「いつもと違う」を見つけられるようになってきました。
仕事とプライベートのバランスはとれていますか?
僕はインドアもアウトドアも両方好きで、プライベートも充実していると思います。
アウトドアであればロードバイクに乗って遠出をしたりしています。よく行くのは江ノ島とか横浜で、時間があると箱根や丹沢湖まで行っています。ロードバイクでいろんなところに行って、それで気分転換をしています。子どもの頃から「この山の向こうには何があるんだろう」と考えていて、靴を投げて向いた方向に行く、ということをやっていました。
インドアだとジグソーパズルにハマっていて、寝る前などにやっています。今やっているのは1000ピースパズルです。オリジナルのキャラクターや風景のパズルをやって部屋に飾っています。
この他、以前から地域の子どもたちと演劇を一緒に見に行くなど、子どもの経験を積むためのボランティア活動をしています。人が好きなんだと思います。
目標とする先輩はいますか?
隣のユニットで働いている男性職員の方ですが、行事にとても力を入れて実施したり、入居者の方をよく笑わせている明るい人で、すごいなって思っています。
最近まで自分の上司だった先輩も、すごく真面目で、先輩たちのようになっていけたらと考えています。
入居者さんとの関わりの中で思い出に残っていることはありますか?
入居者さんが病気で体調を崩した時や、普段できていること、例えば立ち上がることが難しい時に、手助けをして「ありがとう」と言われることです。
また、ここに入居されていた方が亡くなられた後にそのご家族から職員宛にお手紙をいただいて、「この施設に入居して、母も嬉しそうでした」と書いてくださっていたんです。そのご家族は職員の名前をみんな覚えていて、職員一人ひとりに感謝の言葉を綴っていただいたことは心に残っています。
今後の目標は?
まだ具体的には考えていないのですが、今後も仕事とプライベートのバランスをとっていきたいです。
仕事では資格を取ってステップアップしていきたいと考えています。
将来、家族がもし介護が必要になった時に今の経験を生かして役に立てたいとも思っています。
プライベートでは、ロードバイクでもっと遠くまで行ってみたいです。高校2年生の時には静岡の下田まで行きました。日帰りの予定がその日中に帰れなくなって野宿になってしまったのですが、楽しい思い出です。
母校で行った出張介護事業でも、今の仕事について話してくれました。
施設の人から
介護課長:五十嵐愛子さん
彼は本当に優しい職員で、最初の頃は辛いこともあったと思うんですが、それでも懸命に、素直に仕事に取り組んでくれて今があると思っています。
一気に何でも出来るタイプではないのですが、一つ一つ確実にゆっくりだけどちゃんと堅実に続けて行っています。
事務所に介護の専門的な本がありますが、彼はその専門的な本を一生懸命調べているんです。気になって「何してるの?」って聞いたら、自分の担当の入居者さんが介助の通りにやっていても上手く行かないことがあるので、なにか原因があるのではないかと専門書から探して、原因を究明しようとしていたとのことでした。努力を怠らないんです。介護に対して近道をせず、真面目に取り組んでいる姿勢をとても評価しています。
色々大変なこともあったと思いますが、それを一つ一つ乗り越えて今があるんだと考えています。
まず介護福祉士を取ってもらいたいと思っています。
また、心優しい青年なので、それを失わないで入居者さんに接して貰いたいです。手助けして全てを介助することが介護ではないので、声かけで自立を促したりする介護も彼はできると考えるので、これからも取り組んでいってほしいです。
施設長:熊谷久子さん
とても優しい青年で、入居者さんの思いを汲みながら動けるところが大変素晴らしく、今後を期待するところでもあります。
自分の中でこだわるところはこだわるタイプです。でもそれはいいこだわりなので、私はそこを大事にしていってほしい。流さずに受け止めて疑問とかを解決しながらやっていってもらえたらいいと思っています。
入居者さんから彼はとっても慕われていて、孫のように接せられているんです。とてもいい関係だなと感じています。
一人ひとりにきちんと向き合って、着実に介護の現場に携わっていってくれることを期待しています。
特別養護老人ホーム ジョイヴィレッジのご紹介
社会福祉法人東洋会 特別養護老人ホーム ジョイヴィレッジ
〒256-0816 神奈川県小田原市酒匂956-1
電話:0465-27-1100
ファックス:0465-27-1161
http://www.sakimura-group.com/joyvillage/
設立:平成26年
定員:120名
ジョイヴィレッジは平成26年設立。小田原市、鴨宮駅より徒歩15分。丹沢の山々と海に囲まれた自然豊かなロケーションで、富士山を屋上からいつでも見ることが出来ます。
社会福祉法人「東洋会」は学校法人崎村学院・崎村調理師専門学校を母体として平成9年に発足し、平成26年11月に特別養護老人ホーム「ジョイヴィレッジ」を新設しました。ご入居される全ての方とそのご家族に「ここで暮らせてうれしい」と思っていただける施設を目指してまいります。
120床ある居室はすべて個室で、入居者一人ひとりに合った介護を提供するだけでなく、今までの生活習慣や、大切にしてきた趣味なども続けていただけます。「一人ひとり」の立場を考え、「一人ひとり」を尊重する東洋会の理念に基づき、入居者がご自分のペースで、好きなことを、好きな時間に自然にできるような「憩いの場」を築き上げています。